大阪市大正区にはJRと地下鉄の駅が1つずつあります。1つずつしかない・・・と言った方がいいのかもしれませんが。
その地下鉄の駅「大阪メトロ 長堀鶴見緑地線 大正駅」で目を引くポスターを発見しました。
大阪「八低山」をゆく
このキャッチコピーを見た瞬間、「昭和山は絶対入ってるやろー」と、思わず立ち止まりました。
やっぱり昭和山って書いてる! 早速このフリーペーパーを探しました。
大阪メトロ 大正駅の改札入った正面のラックにありました。
■配布場所:Osaka Metro全駅、大阪シティバス全営業所およびバス車内(なくなり次第終了)
アルキメトロ 2021 Summer
Osaka Metroさんが発行しているおでかけ情報誌です。Osaka Metro 沿線にある四季折々の自然や植物をメインテーマとして、知識豊富な専門家さんが紹介してくれています。山の絵が描かれた表紙、とってもオシャレなデザインですね。
今回の特集で、大阪市にある8つの低い山が紹介されています。
- 鶴見新山(大阪市鶴見区)
- 真田山(大阪市天王寺区)
- 御勝山古墳(大阪市生野区)
- 茶臼山(大阪市天王寺区)
- 聖天山(大阪市阿倍野区)
- 帝塚山古墳(大阪市住吉区)
- 昭和山(大阪市大正区)
- 天保山(大阪市港区)
まずは「昭和山」のページを探しました。
ナンバーワン絶景「港のみえる四季の丘」と書かれています。丘なんですね、笑。山頂を目指しながら四季折々の花が楽しめる、そんなコンセプトもあるようです。
大正区出身の芥川賞作家、柴崎友香さんが書かれた文章も掲載されています。
地下鉄の工事で掘った土を運んできて盛った山。リサイクルの先駆け。大阪弁でいうところの「始末」かも。
このあいだ、はじめて大正区に来た人を案内して、昭和山にのぼった。山頂まで行くなんて、十年以上ぶりだった。秋の終わりで、人工の山だからきれいに弧を描いた遊歩道には、落ち葉が積もっていた。
自分が思っていた「昭和山」より、実際の「昭和山」は山らしかったし森らしかった。鳥が高い声で鳴いて、木漏れ日が風で揺れていた。
(柴崎友香「大正区の夏と秋、冬と春」2014年3月大正区発行『大正島体感地図』より)
情景が浮かんできますね。
そして、大正区の昭和山をまだご存知ない方に、もう少しご説明すると・・・
昭和山とは
昭和山(しょうわざん)は、1970年に地下鉄工事で出てきた残土で出来た人工の山。
大阪万博を控えて大阪市営地下鉄の工事が急速に進んでいたという当時、地下鉄工事で出た残土約170万立方メートル(ダンプカー57万台分)を使用して山が建設されました。
昭和山の名称は、昭和年間に建設された山ということに由来しているそうです。
昭和山は建設当時、大阪市では最も標高が高い場所となっていたのですが、その後鶴見緑地内に鶴見新山が建設されたことで、大阪市内最高峰は鶴見新山(39m)に譲り、昭和山は大阪市で2番目に標高が高い場所となっています。
残土で出来た山と聞いた時は衝撃的でしたが、野鳥を見ることができたり、季節のお花を楽しめたり、何と言っても眺めがいい!そんな楽しい場所ですよね。意外とゆるっと登れるのもいい。大正区民は一度は登ったことがある、まさに大正区の名所なんですよね。
昭和山の音声ガイドも楽しめます
冊子の表紙のQRコードをスマホで読み取る、または、こちらより。
昭和山登頂前後に寄りたいお店
大正区の千島ガーデンモールにある「窯出しぱん工房 ロンパル」さんが紹介されています。
ハニードーナツは絶対に食べて欲しいですね。 昭和山の山頂でいただくとまた格別かもしれません。
昨年、大正Laboメンバーも登りきった「昭和山」

ぜひ皆様も、この夏、散歩がてら登ってみるのはいかがでしょうか。なみはや大橋、千歳橋、港大橋など大正区らしい眺めにも癒されますよ。
【昭和山】
住所:大阪市大正区千島2-7(大阪シティバス 大正区役所前バス停 東へすぐ)