こんにちは!大正Labo西浦です。
お正月休み明けに、泉尾商店街にオープンしたベーグル屋さんへお邪魔しました。とっても寒い日でしたが、店頭からとっても楽しそうな声が聞こえてきました。ベーグルを買いに来たおっちゃんとベーグル屋さんの会話です。
「兄ちゃん、若いのによー頑張ってるな~」
「ボク全然若くないんです~ 39歳なんですよー」
「え!?ほんまかいなー!学生かと思ったわー!肌ピチピチやんかー」
「毎日SK2の化粧水使って頑張ってるんです~ いやそれは冗談ですけど。」
「ハハハハハ」
私も一緒に爆笑してしまいました。ベーグル屋さんが39歳だと知ってびっくりしましたが、この会話で一気に心が温まりました。
そんな会話をしてると次々にお客さんが。
こちらも会話が弾みます。みんな気さく!大正らしくていいですね^^
そんな人気のベーグルを販売してる、お肌ピチピチの男前とは!
「4th street bagel」のオーナー兼ベーグル職人
東 良則さんです。あ、あずまさんじゃなくて、ひがしさんです。
大正区生まれ、大正区育ち 、悪そうな奴は大体友達♪と言うわけで、とってもお友達の多い東さんに、ベーグルのこと、お店のこと、オカンのこと、大正のこと、いろいろ聞かせていただきました。
4th street bagelってどんなお店?
4th street bagel(フォースストリートベーグル)は、1997年創業のベーグル専門店です。
製造、販売、卸し、ネット通販やイベント出店もしています。
大正区の小林東にセントラルキッチンががあります。
谷町4丁目にベーカリーカフェがあります。
そして、今年の1月4日に泉尾商店街1番街に「泉尾商店街店舗」をオープンしました。
「4th street bagel」の店名はどこから?
実は、1号店は大正区じゃなくて、西区の新町4丁目からスタートしました。 4丁目だから4th street bagelって店名になったんです。
なるほどー! 店名の由来は私も気になってたんですよね。初心忘るべからず! 分かりやすくていいですね。
ベーグル屋を作ったのはオカン
なんと24年前、まだ日本にベーグル屋がほとんどない時代、いや、ベーグルのべの字も知られてない時代に、ニューヨークでベーグル修行していたのは東さんのお母様、たか子さんです。NYから日本に帰ってきて始めたお店が4th street bagelです。
卵・油・バターは一切使用せず、ヘルシーフードとして人気、さらに冷凍保存できるのが特長のベーグル。
当時のオカンは、「これは流行る!!」と思ったんだそう。そんな前から気づいてたなんて、先見の明がありすぎですね!!!
そしてここから4th street bagelがスタートしたわけです。が
オカンはいつの間にNYへ?
そうですよね。自称フランス人のオカンですが、大正区生まれ大正区育ち笑。沖縄の血も入っています。そんなオカンがなぜNYでベーグル修行をすることになったかと言うと・・・
東さんの伯父さんと伯母さんがアメリカに住んでいて、オカンがアメリカに遊びに行った時にベーグルに出会ったのがきっかけだそうです。ベーグルにはまったオカンは、ロサンゼルス、カナダ、各地のベーグルを食べ歩き、最終的にNYで修行し、日本でベーグル屋さんを始めたわけです。
さらっと絵に描いたようなお話を聞きましたが、1人で、海外で、すごい行動力ですよね!!! 本当にベーグルに夢中だったお母様が目に浮かびました。
そんなオカンのNY修行時代に中学生だった東さんは、同じマンションに住んでた従兄弟ん家でご飯を食べさせてもらってたそうです。それでオカンは修行に没頭できたんですね。親族の協力体制がすごい!
新町4丁目から日本でのベーグル屋が始まって、堀江にもお店を出し、雑誌に取り上げられ、あれよあれよという間に人気店になっていったわけです。
その傍ら、実はベーグルを焼きながら、他に焼鳥屋、アメリカンバー、お弁当屋、パン職人を雇ってパン屋さんもやってたそうです。
ってめっちゃ色々やってますね。さすがバイタリティーのあるオカンです。 で、一周回った結果、やっぱりベーグルがいい!と再確信し、商売はベーグル1本に絞ってやっていくこととなりました。
その後、2008年、ちょうどリーマンショックの頃にオカンから東さんへ世代交代されたそうです。
オカンが作ってくれた「ベーグル」をボクが伝えていきたい。
オカンの弟子がいとこの兄ちゃん。いとこの兄ちゃんが僕の師匠なんです。その師匠がオカンの後を継ぎ、僕が二番手でやっていく予定だったのですが・・・師匠がまさかの小麦アレルギーになってしまいました。ベーグル屋を続けることができなくなってしまったんです。ここで予定が変わってしまいましたね。なので、僕が後を継ぐことになりました。母が作ってくれたベーグルを僕が伝えていきたい。自分が焼いて、自分が伝えていきたいと思いました。
(英語が達者な師匠はまた別の分野で活躍しています。)
うちのオカンは、経営ばかりだったので伝えることができてないんですよね。店舗を増やす方がメインでした。そのおかげで自分はいろんな修行が出来たんですけどね。20代は必死でした。アホそうに見えますが、これでも人の10倍は努力してるつもりです。いろんなことがあって強くもなりました。この年になってやっと少し落ちついて商売できるようになってきましたね。
でもベーグル職人って、力仕事で、かなり体力使うんです。なので50歳になったら今の工場でまた違う商売をやりたいなあと考えてます。力を使わない仕事で。
ベーグルの道に進もうと決めたのは15歳の時なんですけどね。時給250円でアルバイトしていた時代です。
(え?時給250円って何時代?って思いましたが・・・ どうやら家業価格なんだそう。そこはオカンもシビアですね。さすがです。私の感想は置いといて、)
オカンの後を継いで、50歳までトータル35年間ベーグルに携わって、4th street bagelの名を残したら親孝行になるかなあって思ってます。そこからは、フランチャイズとか。それまでにもっと広めていかないとと思っています。
どうやって食べたら美味しいとか、焼いたら美味しいとか、ちゃんとしたことを地道に伝えていきます。
ということで、
ボクの弟子募集します!
ベーグルが好きな方!
ベーグルに興味がある方!
小麦アレルギーでない方!
僕についてきてくれる弟子がいたら後継者になって欲しいと思ってるんです。
45歳までに後継者を作りたい。あと6年。
興味がある方!ぜひご一報を!
今ではすっかり日本にも定着した感のあるベーグルですが、実はまだベーグルの事を知らない方や、勘違いされてる方も多いのではないでしょうか?そこでベーグルのことを少しお話します。
ベーグル豆知識
ベーグルってユダヤ生まれNY育ちなんですよ!
ベーグルとは
材料は小麦粉、塩、水、砂糖といたってシンプル。卵・牛乳・バター等の動物性たんぱく質・油脂を使用していないコレステロール0%のヘルシーフードです。オーブンで焼く前に熱湯で茹でるという独自の製法で作られるベーグルは、噛み応えのあるコシの強い生地が特徴です。発酵した生地を一度熱湯につけてから焼くことで独特の風味と噛み応えが生まれるのです。そのまま食べてもいいのですが、2つにスライスしていろいろなものを挟んで食べると美味しさと楽しさが増します。
パンとベーグルの違いは?
原材料と作り方が違います。パンには、バターなどの油脂や牛乳、卵などを入れるのが一般的。
ベーグルの原材料は小麦粉(強力粉)、水、砂糖、塩、イーストだけ。油脂が入っていないので、小麦などの素材の味を強く感じられるのが特徴です。卵や乳製品、バターを使っていないため、ヘルシーでアレルギーを持つ人でも食べやすいといわれています。
ベーグルのええとこ
■ヘルシー! まず、卵・油・バターなどを使用していないためヘルシーであること。低カロリー・低脂肪のわりに目がつまっていて、ずっしりとしているので満足感があるのでヘルシー志向のニューヨーカー達にヒット。そのブームがきっかけで、日本にもベーグルがやってきたというわけです。その頃からモデルさんやボディビルダーさん達にも愛用されています。
■お子様におすすめ! 幼稚園や保育園の給食としても提供しています。滑舌やあごの発達には良い固さと言われていておすすめです。
■母乳が出ない方にもおすすめ! 授乳期の食事はとても重要です。ノンファットで添加物が入っていないので安心して食べていただけます。
ベーグルの美味しい食べ方
- まずはそのままで!上質な小麦本来の味をお楽しみください。
- トースターで焼くとさらに美味しくお召し上がりいただけます。
- お好みでバターや、クリームチーズ、お好きな具材を挟んでお召し上がりください。エキストラバージンオリーブオイルに塩を入れて、つけて食べるのもオススメです。オリーブオイルも体にいいですしね。
■保存方法/保存期間:冷凍保存が2ヶ月可能です。常温でしたら翌日までにお召し上がりください。
■解凍方法:自然解凍の場合は、2、3時間。前日から冷蔵庫に入れておいたり、自然解凍が一番いいです。そしてトーストする。 お急ぎの場合は、冷凍のままレンジで30~40秒。
季節のベーグル、日替わりで焼いています。
ベーグルサンド、ピザは昼には売り切れてしまうのでお早めにー! このサンドは温めて食べると最高に美味しいです!!!早い者勝ちの理由が分かります。
5個で850円! 単品だと1個200円です。(※サンドはハーフサイズが200円)
店内でもトーストして食べていただけます!ドリンクは持ち込みOK!
店内にソファがあるので、買ったベーグルをトースターで温めて食べることもできます。カフェではないので、ドリンクは各自で持ち込んでね。暖かくなったら、テラス席もOPENしますのでお楽しみに
最後に、大正区についてもお聞きしました!
大正区はペンギン村!
大正区、僕の生まれ育った街ですが、アラレちゃんで言うたら、ペンギン村です。みんな仲良くて、優しくて、めっちゃあったかい街。
昨年末まで本町の軒先でもベーグル販売してたんですが、大正区のあったかい雰囲気とは全然違ってて。冷たい言葉をかけられたこともありました。その時改めて大正区の良さに気づきましたね。
本町店はコロナの影響で人の流れが変わってしまったこともあり閉店しました。次は地元大正区で、地域密着で販売することにし、泉尾商店街にやってきました。セントラルキッチンは小林にありますが、ちょっと寄るには商店街の買い物帰りが便利ですしね。
本町は屋根のないところで販売していたので、ゲリラ豪雨が来て、販売開始10分で撤収になったこともありました…その点商店街は、雨でも大丈夫なのが本当にありがたいです。
大正区はどんな街になっていってほしいですか?
大正区はとにかく住みやすくていいのですが、昔に比べると人が離れて人口は減っていますね。ペンギン村でもいいのですが、それでは活性化しないので、大正区にもっともっと人を呼びたいですね。
お店もどんどん増えて、とにかく専門店が増えて欲しい!豆腐は豆腐屋さん、魚は魚屋さん、肉はお肉屋さんで買いたい。できたらベーグル屋さんもあと3店舗くらいできてほしいです。来すぎたら困りますが…同業者きてほしいです。
いつの間にか廃れていった、専門店で買う「商店街スタイル」ですが…今の時代こそ、この昔ながらのスタイルに戻るんちゃうかな?って思ってるんです。スーパーも便利ですが、専門店の方が活気付いて、1つのスーパーにお金を落とすのではなくて、各専門店ごとにお金を落とせたらいいですよね。
商店街に出来たこのベーグル屋が、新しい風を吹かせられたらいいですね。そして作ってる人が説明しないと、美味しい食べ方とか冷凍保存や解凍の仕方も正しいことを伝えられない。食べ方1つで味も変わりますしね。だから僕が伝えていきます。
取材を終えて
とっても明るい仲良し親子! オカンのたか子さんと東さん、楽しいお話ありがとうございました。
専門店が増えて欲しいという想い、同感です。外食が少なくなってしまった時代、美味しいもの、体にいいものを内食で食べたいですよね。スーパーが悪いものを売っているというわけではないですが、商店街や市場のスタイルが復活して欲しいですね。
私も「のきさきあるこ」のイベントで、4th street bagelのベーグルのファンになりました。もっちりベーグル、本当に美味しい! ぜひ泉尾商店街のベーグル屋さんへ寄ってみてくださいね。弟子も募集中です!
【お邪魔したお店】
4th street bagel(フォースストリートベーグル)
■泉尾商店街店舗
住 所:大正区泉尾2-15-1
電 話:080-4012-2244
営業時間 : 10:00〜17:00(売り切れ次第閉店)
定休日:日・祝
※最新情報はInstagramで@bagel4th
■大正店(セントラルキッチン)※朝のみ販売
住 所:大正区小林東3-8-19
営業時間 : 6:00〜9:20
定休日:日・祝
■ベーカリーカフェ 谷町店
住 所:大阪市中央区糸屋町1丁目2-11 ビオール大手前タワー1階
電 話:06-6949-5611
営業時間 :7:00~19:00(土曜は10:30〜18:00まで)
定休日:日・祝
業務卸/ネット通販もやってます
http://www.bagel.jp
北海道から沖縄まで、全国各地のカフェなどへの卸販売をしております。日本全国へお届けします。
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