なぜ病気になったのか?その背景を紐解いて心を癒してゆくことが何よりも大切【漢方のまさえ堂薬局】

こんにちは!大正Labo西浦です。

「泉尾に漢方専門のお店があるよー」「普通の薬局とちゃうねん」「漢方薬飲んだら膝痛が良くなった」「おばあちゃんの骨粗しょう症が改善した!」など、とっても気になる情報をいただきました。

漢方薬って名前は知ってるし、なんとなく飲んだこともある、けどそれを聞いてもっと知りたくなり、漢方薬専門の薬局を取材させていただきました。

 

心と体の専門「漢方のまさえ堂薬局」さん

大正区で開業して35年の漢方薬局。北村で10年、ここ泉尾に移転して25年になるそうです。

 

泉尾の住宅地にあります。メイン通りからはずれてるので素通りされる道だそうですが、

「ここは元済生会病院やったんですよ。何年も更地になってて、角が空いてたのでここを選んだら、近所の人に、実はここは病院の薬局やったんやでーと言われたんです。たまたまですが、病院の薬局だったところで薬局やってるみたいです」と教えてくれました。薬局の生まれ変わり!? いろんなご縁を感じます。

そんなまさえ堂薬局さんは、どんなお店なのでしょうか。

 

 

代表の山本昌恵先生

お会いするだけで元気をもらえる、お話していて楽しい、そんなとっても明るい薬剤師さんです。

 

まさえ先生は大正区ご出身ですか?

大正区出身、大正区在住です。本当は大正区から出たかったんですけどね。

学生時代からずっと、「私は絶対大正から出るからー」と宣言してたんですが、大学卒業した年に母が亡くなり、父と弟がいるので出るに出れなくて。

商売人の子供やったから商売もしたくなかったんですけどね。

 

--- えー そんなに大正区から出たかったとは笑。自分のお店を持ちたい!とも思っていなかったのですね・・・・意外な答えでした。 では何がどうなって漢方薬局が出来上がったのでしょうか。

 

漢方薬との出会いは?

まず薬剤師になったきっかけは、C型肝炎だった父の為に肝臓に良い生薬はないかと薬草を色々試していたことが始まりでしたね。

私も学生時代に生理痛がひどかったのですが、母には鎮痛剤ばかり飲んだら体に良くないと言われてました。その時、学校のサークルがあり、そこで煎じ薬とかを飲んだら少し良くなったんです。

病院の薬って副作用があるので、やっぱり自然なものがいいなと思いました。

そして薬剤師になり、一番最初にお勤めしたところが漢方専門のお店だったんです。今思えばすごいお店で、鹿の角など、中国から仕入れたものを加工して問屋に卸すようなお店でした。それが強烈な漢方との出会いですね。

でも母が急死したので、勤めてたお店を辞めて家に戻ることになったんです。

 

---もともと自然のもので治すってことに興味がおありだったのですね。鹿の角を加工するって、なかなか本格的な薬局から始まりましたね。お話にはまだまだ続きがありました。

 

薬剤師の次は検査室の仕事!?

落ち着いた頃、家でじっとしててもなー、せっかっく薬剤師の資格もあるしということで、近くの院の先生に大正病院を紹介してもらいました。と言っても薬剤師は足りてる、で、検査室ならいいよと言われたので、血液検査、尿検査などの検査室の仕事に就きました。

検査室の仕事もいい経験でしたが、やっぱり薬局に行きたいと言ってたら、友達の病院に空きが出たと聞き、病院の薬局に勤務することができました。

結婚後は、薬店で管理薬剤師としても勤め、出産でやめて、やっぱりお小遣いが欲しいから仕事したい!と思ってた時、父が「ここ募集してたよ」と教えてくれた薬局で働き始め、販売の勉強もさせてもらいました。

 

---この時すでにもう色々な業務を経験されてますね。お小遣いも大事ですが、育児をしながらも薬剤師という仕事への想いがすごく伝わりました。そしてついに!?

 

薬局を始めたきっかけは?

2人目を妊娠した時、家の近くにあった薬局がなくなってしまったんですよね。そしたらまた父に「薬局せーや」と言われたんです。

私はびっくりしました。子供も小さいのに何言ってるのーと思いながら。でもなんか、そんなん言われたらせなあかんのかなーと思うようになり、6カ月の子供をおんぶしながら、メーカーさんと商談して、どんな薬を置くかを決めてました笑。

30歳で若くて何も知らないからできたんだと思います。知ってたらできないわー。大変やもの。勤めてる方がいいです。

でも勤めてたおかげて、薬局も、調剤も、検査も、店舗も経験してるし、そういう面ではすごくよかったなと思ってます。

 

---お父さんの一言の影響力!!かなり見極めてますよね。そしてこの忙しい時期にすごいです。 まさえ先生の行動力と勢いであれよあれよと言ってる間にできちゃいましたね。

 

 

「漢方薬」のことも聞いてみました。

「薬草いっぱいで昔みたいなイメージではなく、お気軽な漢方も多いです。錠剤や粉薬とかも良く効くんですよ。」と教えてくれました。

 

漢方薬と西洋薬の違い

漢方薬は天然の生薬を使用し、西洋薬には人工的に化学合成されたものという解釈です。

医食同源じゃないけど、食べるもので人間の体って出来てるから、やっぱりそういう自然のものが大事なんです。化学薬品食べて育たないじゃないですか。漢方薬って薬の分類になるけど、大きく考えたら葉っぱ類とかそういうようなのを食べてるので、一緒のように自然のものの方が体に良くて安心できます。

 

---なるほどー、やっぱり食べ物から、自然のものが大事なんですね。漢方薬、私も病院で処方され飲んだことありますが、「すぐには効かない」というイメージがありました。

 

漢方は効き目がすぐに出ないこともありますか?

その症状で、例えば慢性になってたらやっぱり日にちはかかりますよ。血液が変わるには120日かかると言われてるから、4カ月で良くなったらいい方ですね。
風邪とか急性のものなら、1回で良くなりますよ。その時の症状に合わせて出すので。病院だと1週間分出るじゃないですか。抗生物質もいらないし、喉だけとか、その方に合わせたものを出すので効き目が早いんですよ。
早ければ早いほど良い。そのうち治るとか、もう少したってからーと思ってると長引きます。おかしいと思ったらスグ対処する。そしたら本当に早く良くなるんですよ。

---めっちゃしっくりきました。まさに慢性的なことです。いろいろ繋がってるし納得のいく答えを初めて聞けました。それを知ったからには最低4ヶ月は頑張れますね。

 

 

病院でも治らなかったのに、なぜ漢方で良くなるのでしょうか?

要するに、根本治療ができていないんです。

例えば頭痛だと、頭痛薬で症状を取ります、でもまた頭が痛くなる。なんでかな?と考えたら、そこには食生活があり、普段の生活があります。
偏食がある、睡眠不足だ、そしたら頭も痛くなるやん。みなさん分かってないのですが・・・

もっとその奥には、人を恨んでいたりとか、結局心に原因があったりするんですよね。症状取りしただけでは根本が解決していないので良くならないんです。

心の中の本当の原因、我慢してたことが恨みつらみになってたことがある。そこの話を十分お聞きして元から良くしていくというのをずっと心がけています。

あとは自然のもので。人間には治す力があるから、それを引き出すのが漢方薬だったり、健康食品だったりするんです。

対処療法として薬は必要ですが、なぜその人がその病気になったのか、そこには必ずそれぞれの背景があります。その背景を紐解いて心を癒してゆくことが何よりも大切なことです。

薬って、草冠にラクって書きますよね。草で自然のもので体がラクになるんです。

 

---深いー! そこが根本治療なんですね。

 

 

 

今と昔では、患者さんの症状、困ってる内容って違いますか?

今はアレルギーとか、痛み、自律神経、ガン、不妊症、などの方も多いですね。

それってやっぱり食べるものが大きく関わってるでしょ。女性も働いて忙しい時代で、お惣菜の天ぷらやフライが当たり前だったり。だからと言ってカットした野菜を使ってたら酵素も栄養もない。子供も栄養あるものを食べれてない。

便利なお出汁を使ってしまってたり、そういう食育もなかなかできてないですね・・・

1から10まではできないから、足らない分は補給します。ミネラル飲んだり、食べ過ぎたらサプリや漢方で毒消しする、そういう様な提案をします。

 

---食事、めっちゃ大事ですね。便利な出汁パックとか、何も考えずに使ってました。自分の生活でどこが間違ってるかなんて誰も教えてくれないですし、そういうアドバイスはありがたいですね。頻繁に毒消ししないといけないかもしれない・・・ちょっとそんなことが頭をよぎりました。

 

 

健康な生活を送るために大切なことは?

楽しく笑う、何か溜め込まないで話すこと!

漢方薬のお店に入るのは勇気がいる…  高いのん買わされる…  いくらするんやろ…  知らん商品ばっかりで何すすめられるんやろ…  とか、不安があると思いますし、初めてのお店って怖いですよね。でも無理な押し売りもないですし、そこは安心して、お気軽にご相談ください。

その人の症状に合わせて3日分から処方できます。
アトピー治療など、予算がありましたらその範囲内でも処方できますよ。

「病気はメッセージ」です。
そのメッセージを深く受け止め、生き方や考え方、食生活をご一緒に見直していければ、それは私にとって何よりもの歓びです。

 

ご相談はできるだけ予約制でお願いします。

お客さんが重なる場合や、留守の場合もあるので、お電話でのご予約がおすすめです。ちょっとおかしいな?と思ったら、できるだけ早く相談してみてくださいね。考え込んで、ネットで調べすぎるよりも、先生への相談が改善への第一歩かもしれませんね。

 

取材を終えて

漢方薬もすごいけど、その奥に隠れている生活習慣や食生活を引き出し、心も体も元気にしてくれる、そんな素晴らしいまさえ先生に出会いました。とっても貴重なお話をありがとうございました!!

すべてのお話がストンと落ちました。アレルギー症状が出る私にも、腸にいいものを取ること、調味料を変えるだけでも変化があると教えてくれました。今からでも遅くないですね。この日から、唯一苦手だった納豆を食べ始める決意を固めました。

 

 

【お邪魔したお店】
漢方のまさえ堂薬局

住 所:大阪市大正区泉尾4-13-1
電話番号:06-6554-1923
営業時間 :
月~金10:00~18:30/土 10:00~12:00
定休日:日祭日

Nishiura

大正区研究中のライター西浦です。
大正区の魅力を楽しく分かりやすくお届けしていきます。

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