このままがええねん。古き良き昭和が残る大正区の大衆食堂【紀南食堂】

レトロなものが新しい!?そんな令和の時代。西浦さんが好きそうなお店があるよと教えていただきました。

大正駅からバスに揺られて約15分、「平尾」停留所から歩いて4分で到着しました。

 

丼物一式・うどん・おかず 「紀南食堂」

大正区平尾の住宅地に突如現れた昭和なお店。

看板から懐かしい感じが大好きです。そんな予想をはるかに超えた強烈な外観

 

創業50年の大衆食堂

建物もテントも暖簾も・・・現役のお店とは思えない。

でもちゃんと営業中の札を確認しましたよ。

 

 

 

引き戸を開けると、すぐに手洗い場

今の時代に合わせた?というくらい最先端な仕様。真っ先に手を洗えたらアルコール消毒は必要ないですよね。

店名が入った鏡もエエ味出してます。

 

丸椅子とタイルがノスタルジック。

雨が降ってきたから自転車はカウンター席に避難。

 

懐かしさ溢れる店内

換気扇もモデルさんの写真も店内すべてが昭和です。

 

87歳のお母さんが迎えてくれました

息子さんと二人で切り盛りされているお店です。

何年やってはるんですか?という一言から、突然昔話が始まりました。

 

お母さんが結婚して大正区北恩加島に来て67

もともとは兄弟や親戚で紀南食品という惣菜店を5軒くらいやってたそうです。コロッケ310円の時代に。

お母さんの出身が和歌山の南部やから店名は「紀南」

ここ平尾のお店に移っては50年。惣菜店から食堂になり「紀南食堂」として営業中。

話はまだまだ尽きませんが、とりあえず注文させてもらいます。

 

 

食品の陳列ケースも大衆食堂ならでは

好きなおかずを選ぶシステムですが、今はコロナで品数出してないそうです。

メニューはカウンター上の壁に貼られています。

おうどんが美味しいけれど暑いときは休んでるというので、次に人気の親子丼を注文しました。

 

お茶は赤い蓋のやかんから

久々に見ました。この形の湯飲みももはや懐かしい。

 

今は物置きのかまど

昔は石炭で炊いていたんだそう。

「陳列や設備するのは大変よ~ ねえちゃん!」

親子丼を作りながらもお母さんの昔話は続きます、笑。

こちらは魚焼き機。

「私死んだら終わりやし、道具も、台風でやられたテントもそんままほってますねん。30万じゃきかないからー。」

なるほど〜。表のテントは台風の影響だったんですね。

ゆーてる間に

 

 

親子丼

親子丼550+みそ汁80円。ネギと玉ねぎのバランスが最高ですね。ちょうどいい甘さの優しいお味、めっちゃ美味しいです!

 

「化学調味料は一切使ってないし、お出汁も鰹と昆布で取ってるから、うちのご飯食べてたら病気しないと思うねん。健康の秘訣はな、自然のもの食べなあきません。」

めっちゃ説得力あります。お母さんが元気なのは食事からなんですね。

 

 

そろばんは今も現役

「80過ぎてもう暗算できんようになったからそろばんつこてるねん!」

計算機はどこにも見当たりませんね。素敵です。

 

レトロなレジスターは、もはや化石のような存在感。

ちょっと使ってみたい気もしましたが、逆に難しそうですよね。

 

最後に

いや〜 なんか特別な空間。お母さんの昔話を聞きながらほっこり楽しい時間でした。

「ねえちゃん 気いつけて帰ってねー」の言葉に心も満たされました。

また平尾に行く楽しみができましたよ。お母さんにはいつまでも元気で頑張ってほしいですね。

来月は暖簾が新しくなるみたい。早速見に行かないとですね。

 

 

【お邪魔したお店】
紀南食堂
住 所:大阪市大正区平尾5-9-6
営業時間 : 7:00~19:00
定休日:日曜日

Nishiura

大正区研究中のライター西浦です。
大正区の魅力を楽しく分かりやすくお届けしていきます。

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