創業47年で父から息子へ世代交代!大正駅前の魚が旨い店【三ちゃん】

こんにちは!大正Laboライター西浦です。

近くを通るたびに気になっていたお店があります。

ランチもやってるっぽいし、行こう行こうと思いながら早1年半、ついに暖簾をくぐることができました!

もしかしたら皆さんも気になっていたというお店かもしれません。

早速ご紹介させていただきますね。

大正駅から徒歩1分という近さ。大正通りから細い路地を入ったところにあるお店です。

 

三ちゃん

青いテントに赤提灯に縄のれん。昭和の酒場って感じですよね。

看板には「お食事処 三ちゃん」

提灯には「活魚 三ちゃん」

テントには「手打ちうどん・そば・丼物 三ちゃん」って、何屋さん!? 情報が多すぎてちょっと混乱気味ですが・・・

昼は定食、夜は海鮮メインの居酒屋!三ちゃんです。

 

扉を開けると、もっと昭和な空間

L字のカウンター席。ショーケースには新鮮なお魚やおかずが並んでいます。ここにも年季の入った提灯発見!

 

テーブルもあります。外観からはこんなに広いって思いませんでしたが、

 

奥には小上がりのお座敷もあります。おばあちゃんちを思い出す…そんな古き良き佇まい。禁煙ですので小さなお子様連れでも安心です。

 

壁にはメニューがずらり

メニュー表はありませんので壁を見て選びます。壁がメニューです。

不揃いな白い紙に書かれたPOPもいい味出ていますね。

「お昼の定食メニュー」を発見!

  • お造り弁当
  • マグロトロ丼
  • シラス釜あげ丼

各750円

  • 焼き魚(煮魚)定食
  • うどん定食
  • 丼定食

各700

生シラス丼もあります!!!

迷いすぎて、大将におすすめを聞きました。

 

名物は「マグロトロ丼」

夜も丼をいただけますが、お昼はサービスで味噌汁と野菜系のおかずが一品ついてきます。

この日のお汁は粕汁でした。寒い時期限定だそうでラッキー! 暖かくなったらしじみ汁になります。しじみ汁をいただけるのも貴重ですね。

 

おかずは選べます!

おかずだけでもボリューム満点!!美味しそうなジャンボ玉子焼きを選びました。

そして名物をいただきます!!!

かいわれの下にはたっぷりのトロと黄身が隠れていました。

赤身とトロがちょうどいい感じで最高です!!これで750円って、コスパも最高!大満足すぎます。

このトロは貴重な仕入れルートがあるから提供できてるそうです。毎日食べたいかも。

そしてもひとつ貴重なのもいただきました。

 

生シラス丼

まさか大正でお目にかかれるとは思いませんでしたー!なんだか旅行気分です。

 

鮮度が命の生シラス。キラキラと輝いています。美味しいに決まってます!!!

とろっと甘いけど、後にほんのり苦味がくる・・・「これは初恋の味やで」って教えてくれました。奥が深いです。

生シラス丼は週に1、2回くらい出会えますよ。

生シラス丼の入荷は看板でお知らせ

この看板も、もはやアートですね。

生シラス丼の文字を見つけたらぜひ狙って下さいね。

 

夜メニューはこちら

日替わりメニューは黒板をチェック!

季節のお魚や「クジラはりはり鍋」も三ちゃん名物!

予約制ですが、なんと1人前から注文できるそうです。なかなかお目にかかれない鯨のお鍋も食べてみたい!ぶりシャブも、カキもウツボまで!

かなり魅力的な海鮮系メニューです。

 

19:00までは「ほろ酔いセット」がお得!

「おまかせの造り盛り合わせ」はなんと5、6種類入ってボリューム満点でこの価格!!お造りは単品よりセットの方がお得だそうです。

おススメを教えていただいたところで、三ちゃんの大将にお話を伺いました。

 

初代店主の白澤 清三さん

(13キロの天然のぶり!こんな立派な寒ぶりも入荷しますよ〜)

創業47年、なんと一代でこのお店を築き上げた清三さん。お名前から一文字とって「三ちゃん」という店名に。

出身は鹿児島の枕崎、16歳の時に就職で大阪に出てきました。その当時は、漁業組合の燃料を運ぶタンカー船で仕事をしていたそうです。

「三ちゃん」の始まりは?

船の仕事を13年間やってたんですが、高いところから飛んだ拍子に腰を怪我してしまい、医者に、力仕事はもう難しいと言われてしまったんです。

それから大阪で何かいい商売ないかなーと考えたのが飲食で。

怪我して入院してる時、「知り合いに食堂やってる人いるよー」って紹介してくれた人がいて、そこで3ヶ月修行させてもらって29歳で始めました。

最初は手打ちうどんや丼の食堂やったけど、お客さんの「あれ食べたい」「これないの?」の要望に答えてたら、いつの間にか居酒屋みたいになってました。

こんなに長いことできるとは思ってなかったですけどね。もう少し元気だったら後3年、50周年までやりたかったんやけど足が痛くなってきてね、もう体力的に引退することにしたんです。

あとは息子に任せます。

ーーー 表の看板に書かれた「うどん・そば」から始まってたんですね。それから新たな名物まで創り上げ、今の三ちゃんに。カウンターに吊っているこの灯りは、清三さんが当時乗ってた船舶の灯りだそうです。その頃の歴史も全てここに詰まってますね。

引退は残念ですが、息子さんが後を継いでくれるのは何より嬉しいですよね。

 

二代目店主の直弥さん

今年2月に代替わりした息子さん。実は1ヶ月前に前職を退職したばかりで、今はお父さんから引き継ぎ修行中だそうです。

三ちゃんに入ったのはつい最近なんですね。

いつから三ちゃんを継ごうと考えていたんですか?

最初は、飲食はやりたくなくて、全然違う別の道を選んでたんです。

大学行きながら古着屋さんで働いて、そのまま15年間アパレルの仕事に就いてました。

小さい時からこの店で遊んで育ったし、小学生の頃は自転車の片手乗りの練習もしてたんですけどね。出前するには「岡持ち」持たなあかんからって笑。

その時は継ぐ気満々やったと思うんですけど。なんか大変やなーって思ってたんでしょうね… 自然と飲食じゃない方へ行ってました。

ーーーいつの間にか別の道を選んでいたとは意外でしたが、自転車の片手乗り練習には笑ってしまいました。子どもながらに愛のある発想ですね。

ではどんなタイミングで、

 

アパレルから飲食へ!?

古着屋をやめることになって、その時に学生時代の先輩に相談したら、飲食店を紹介してくれたんです。千日前の海鮮居酒屋です。その時は抵抗無くやってみようと思って働き始めました。

そこの社長がすごい色んな経験をさせてくれて、一通りやってるうちにだんだん面白いなと思ってきたんです。系列店でもお寿司、焼き鳥、串カツとか約7年働きました。

最後はホルモン屋を1軒任されてて、そのお店を自分が継ぐ予定で働いてたんですが、昨年火事になってお店がなくなってしまったんです。どうしようかーと言ってる矢先に、親父から「店たたむから、やるか?」という話があり受け継ぐことになりました。

僕が最後にいたお店の屋号も三ちゃんでした笑。

ーーーえ!? 三ちゃんから三ちゃんへ!? まさか全然違う三ちゃんで働いてたとは… 運命ですね。

飲食の道へ行ったけど、他のお店を継ぐ予定やったとはそれもびっくりですが、 すごいタイミングでのお話でしたね。

 

お父さんから受け継いだ「三ちゃん」はいかがですか?

小さい時から見てきたはずだけど、実際やってみると全然違って、親父はこんだけ手間かかる仕事しててんなーって改めて思いました。

中央卸売市場などの仕入れも、親父が道筋立ててくれてたんで、引き継いでもスムーズですごくありがたいです。

年末に僕が継ぐと言った時に、親父よりもお客さんの方が喜んでくれたのは驚きましたけど、それも嬉しかったですね。

 

これからどんなお店にして行きたいですか?

お魚好きな方が多いので、新鮮でいいものを提供したいのはもちろんですが、居心地のいいお店にして行きたいです。

最初は一人で来られて、次はご家族や仲間や彼女を連れてきてくれる方も多くて、すごく嬉しいんですよ。そんな風にみんなが気軽に来ていただけるようなお店を目指しています。

最初は入りにくいかもしれませんが笑。ミナミ行くような感覚で、「大正行こか〜」「三ちゃんいこ〜」って方が増えたらいいですね。

代が変わっても親父も店に来ると思うんで、顔見にきていただいたり、常連さんにも変わらず可愛がっていただけたら嬉しいですね。

 

日本酒も楽しんでいただけます

厳選したお酒を数種類ずつお出ししています。なくなればまた別の銘柄に変えていきますので毎回違うお酒を楽しんでいただけます。

ぜひ美味しい魚と一緒にいかがですか。

 

取材を終えて

あの暖簾をくぐるのに1年半もかかってしまいましたが、一歩入れば実家のような、とっても温かいお店です。

他ではなかなか食べれない魚料理も見逃せませんね。次は夜に伺います。

新鮮で美味しい魚食べたいー!って思った時は三ちゃんへGO!おかみさんも、若女将もいて、そして寝ちゃったけどかわいい三代目も! あったかい三ちゃんファミリーが迎えてくれますよ。

 

【店舗情報】
三ちゃん
住 所:大阪市大正区三軒家西1-17-20(大正駅より徒歩1分)
電話番号:06-6551-9826
営業時間 :
11:30~14:00
17:00~22:00 ※時短営業中はご確認ください
定休日:土日祝

Nishiura

大正区研究中のライター西浦です。
大正区の魅力を楽しく分かりやすくお届けしていきます。

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