もうすっかり年の瀬ですね。
大正Laboライターの山﨑です。
年末までにどうしてもお会いしたい方がおりまして。その方とは平尾地域の重鎮こと上村さんです。私が勝手に重鎮と評してる訳ですがお話を聞いてみると納得でして。これまでの平尾地域における取り組みについてたっぷりとご紹介します。
平尾の重鎮、上村さんとは?
生まれも育ちも大正。大正からでることは毛頭なかったと語るこの方こそが今回の主役である上村一夫さんです。お名刺を拝見しますと、
・平尾地域社会福祉協議会 会長
・平尾町会連合会 会長
・平尾連合赤十字奉仕団 団長
・平尾町会連合会第九町 会長
会長会長団長挟んでまた会長と、肩書だけで圧倒されっぱなしです。恐る恐る上村さんの表情を拝見しますと、、
ものすごい重鎮感!!!???…。緊張感に包まれた上村さんのご自宅でこれまで手掛けられてこられてきた軌跡をお伺いしました。
始めに聞いちゃいますが、平尾はどんな街ですか?
産まれは北恩加島ですが小学1年生の頃には平尾に越してきました。それからずっと平尾住まいですがとても住みやすい街です。街のつくりなんかも面白くて小学校を囲む様にして街が形成されています。小学校ができてから平尾の街ができたという経緯があるためですが子供を見守る様な街の形は理想的ではないでしょうか。
街の顔は商店街のはずだが
本来は大通りに商店街が面していましたがいつのまにか奥まった所に移されて今の商店街になっています。アーケードができて便利になったのも束の間、今では物静かな商店街になってしまいました。
昔は人通りもあり夜遅くまで開いている店も多かったのですが…。
商店街で子供が躍動する体験学習
平尾地域の委員長に就任した時に小学校から商店街を舞台にした体験学習ができないかと相談を受けました。5人1組でチームになって商店街のお仕事体験をするというのが趣旨ですが、店側からもらった情報をタブレットを使って接客するという何とも今風でユニークな企画でした。商店街ではお客として購入することはあってもその逆は体験できることではないので良い経験になったのではないでしょうか?
オリジナルキャラで人気投票?!
お店の顔を担う販促業務ではお店のキャラクターを自作しプロモーション活動を行いました。また出来上がったキャラクターで人気投票を募ったりもして大いに盛り上がりました。優勝キャラにはプロのイラストレーターが清書するという特典もあり自分たちが手掛けた作品が形になり賞賛されるという過程を体験できたことは子供達の財産になったのではと思います。
理科室でふれあう喫茶?
地域住民のボランティアによる「喫茶店」が「ふれあい喫茶」です。住民同士のふれあいが最大の目的として大阪市の各地域で催されているものですが、平尾のふれあい喫茶の場は少し変わった場所で行っていました。それは小学校の理科室です。当時の校長先生に開催場所について相談したところ提供して頂いたのが理科室でした。
開催日時は日曜日に限ったものでしたが2時間で190名が訪れ大正区内では1地番の来場者数を記録しました。大人になって過ごす学校での時間は昔を懐かしませるようで会話も弾んでいました。教室に入りきれない方は廊下に椅子を用意して待ってもらったり、席を譲りながら相席されたり自然と生まれる一体感こそが平尾の特長だと感じることができました。
ルンウキ!とは一体何ですか?
「ルンウキ!マーケット」とは、ルンルン!ウキウキ!笑顔でつながるを目的とした平尾本通商店街のチャレンジ企画のことを言います。地域と一緒に平尾のいろんな個性を楽しみながら、商店街&地域を盛り上げていくのが狙いで2015年に第一回目が開催されました。
このイベントにも小学生の子達が参加してくれて出店用のデザインを手掛けてくれました。卒業後も手伝いに来てくれたりと子供達との繋がりを感じられる大切なイベントです。今年は残念ながらコロナで流れてしまいましたがこの繋がりが途絶えることのないようにするのが私達の使命です。
ルンウキの反響はいかがでしたか?
イベント中は自分達でも驚く程の集客がありました。こんなにたくさんの人が平尾にいたのか?という程に人が押し寄せていたのを憶えています。反応は上々でした。商店街に溢れる人達を目にして本当に嬉しくて大人も子供等以上に楽しんでいました。
しかしながら課題があるのも事実
イベント自体は成功だったと思いますが開催に辿り着くまでが大変でした。商店街の士気を高めて動かすのは難しいです。率直に若い子が店を出したら嬉しいなぁという思いはあります。商店街が動けば周りも動く。この信念ひとつです。
大正区から見た平尾とは?
大正区民の方たちはみな温かい雰囲気を持っているが中でも平尾は温かさに満ちていると思います。古くより沖縄から移住されてきた方が多く住む地域ですし互いの文化の融合は穏やかに育まれてきました。サンクス商店街は今でこそシャッター街の趣が強いですがそれを逆手にとって様々なシーサーがシャッターを彩っています。
手がけてくれたのは他県の美大生や地元の泉尾工業美術部の学生等です。お店の特徴をイメージして描かれているためどれとして同じシーサーはいません。とても可愛らしく愛らしさも感じられるシーサーは商店街になくてはならない存在です。シャッター街の暗いイメージを覆す「平尾」×「沖縄」×「沖縄」が融合した作品だと思います。
未来の平尾に求めるものを教えてください
平尾には若い力が必要です!私だけではなく地域全体の想いでもあります。そのためにはまず商店街が再び賑わいを取り戻すことが必要だと考えます。街の心臓部として動脈として若い力を得ながら商店街が活発になれば街は生き返ると思います。そのための取組をひとつひとつではありますがこれからも行っていきます。
取材を終えて
親分肌で面倒見がよく、それでいて愛くるしい笑顔が素敵な上村さんでした。誰よりも平尾を愛し、平尾での暮らしを楽しむ上村さんだからこそ皆から慕われるのだと感じました。取材中に幾度となく ❝若い力❞ を渇望されていましたが近々飲食店をオープンされる若者がおられるとも聞いています。このような取り組みを大正Laboでは積極的に取り上げ街への貢献ができればと思います。上村さん今日はありがとうございました!
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