大正の千島で中華一筋25年!この場所は実は・・・【チャイニーズキッチン上海】

こんにちは!大正Labo西浦です。

先月の”せやねん”で「天津飯特集」を見られた方も多いのではないでしょうか。(放送前の記事がこちら)

放送後、テレビで紹介された「ズワイガニのカニ玉丼」が普段の10倍以上出たという上海さん!その上海のオーナーシェフ、生まれも育ちも大正区の中山さんにお話を聞かせていただきました。

地元の方に愛され続けている中華料理店「上海」

1996年にオープンし、今年の8月で25周年を迎えられるお店です。お座敷や駐車場もあり、子供からおじいちゃんおばあちゃんまで、親子3代に渡って通われてる方も多く、長年地元の方に愛され続けているお店です。

場所は、大正通りに面していて、マクドナルド大正店の近くといえば分かりやすいですね。

25年といえば四半世紀。赤ちゃんが一人前の社会人になるほどの年月!それを1代で築きあげてるってすごいですよね。そんな上海ストーリー、とっても気になります。

 

 

28歳で独立した、オーナーの中山さん

お鍋に向かって「美味しくなーれ」と唱えています。

というのは冗談で、こちらは「陳さんの麻婆豆腐」を作ろうとしている中山さんです。調理シーンとともに上海ストーリーをお届けいたします。

 

中華料理を始めたきっかけは?

ラーメンとか中華料理は小さい頃から好きでしたし、高校の時、友人がバイトしてた中華屋さんでバイトを始めたのがきっかけです。

高3になって進学か就職か?という選択を迫られましたが、

勉強はできない、

ろくな大学に入れない、

サラリーマンは向いてない、

ほな何すんねん?

となった時に、自分は料理好きやなぁ~と思って。そしたらそのバイト先で雇ってもらって料理人として働こう!と決めました。そこがスタートです。

そのうちもっと色んな料理を学びたくなり、神戸ポートピアホテルの聚景園や北京料理の大天閣、ミナミの中華屋など10年間で6店舗経験し、いつかは自分で店をやりたいという夢があったので独立しました。

このままの小遣いでは無理や!という下心もありましたけどね笑 。自分で経営することを選択しました。

 

 

最初は天王寺の小さなお店で

独立して最初のお店は天王寺でした。その頃ちょうど知り合いから、お店辞めるのでやりませんか?とお声をいただき、7坪の小さい店を譲り受けました。

出前がメインで、カウンターと小さなテーブル1卓のお店だったのですぐ満席になり、近所の大型店にお客さんが流れて行ってましたね。忘年会もできないお店で・・・。

やっぱり、コース料理や宴会ができるお店がやりたいなーと思ったので、ここの店は5年!と決めてやっていました。

 

 

ついに広いお店を探し始める!

独立して5年が経つ頃、宴会ができる広いお店を探し始めました。福島区でやりたかったのですが、25年前は空きがなくて。エリアを広げて探すも変な形の間取りとかで・・・ピンとくる物件がなかなかありませんでした。

そんな時、自宅の鶴町から天王寺までの通勤路、いつも通ってる大正通りのココが売りに出てたんです。買うのは無理やなーと思ったのですが、やっぱり気になって見に行きました。奥さんに相談したら、ここなら近いし手伝えると言ってもらえたし、宴会できる広さもある、ここいいやん!頑張ってローン組もう!ここでやろう!となり、買う決意をしました!が、気になることが色々出てきたので知り合いに相談してみたら、、、

 

 

あんたみたいな素人が手を出す物件じゃない!

そこはやめとけ!!と言われました。
いわゆる、いわく付きの物件やったんです。

えーーーーーー
もうテレビとか映画の世界やん!!
本当にこんな話があるんやー とか、もう笑うしかない!けどその時は怖かったやろうなーとか、どこまで言っていいんやろー?とかそんなことを思いながら、ここではちょっと言えない貴重なお話を聞かせていただきました。(事故物件とかではないのでご安心を)

そんなこんなで色々ありましたが、やっぱり2階もあって、この間取りや広さはなかなかないし、一か八か勝負して、無事にこの物件を手に入れることができたそうです!!!

いやーまさかのすごいストーリーがありましたが改装してめでたく「チャイニーズキッチン上海」がスタートしたわけです。それでも、

 

 

お店が半年と持たない物件

前にあった店も知ってるという常連のお客さんからは、「今までココでやってた店は全部半年で潰れてたから、上海も半年で潰れると思ってたわ」と言われました。気がついたら3年も続いてるなーって変に褒められた時はみんなで笑いました。

それからもう25年って!いわく付きを食い止めましたね笑。素晴らしい!お店を30年続けれるのは5,000件に1件の確率だそうです。この調子で30周年も迎えていただきたいです。

 

 

従業員、奥さん、家族、みなさんのおかげ

そうは言ってもこれまで何度も危機を迎えているんですけどね。店をリニューアルしたらうまくいくだろうと変な自信を持ってましたが、実は自分の気持ちがリニューアルされてなかったことに気づいたり・・・。25年の間に初心に戻り色々勉強させてもらいました。そしてこのコロナ禍でまた色々と考えさせられましたし、自分の考えを革めるきっかけにもなりました。

ここまで続けてこれたのは、周りが支えて助けてくれたからこそで、本当にありがたいです。

お客さん従業員はもちろんですが、奥さんには頭が上がりません。3人の子供の世話をしながらも、多くの場面で一番助けてもらいました。その助けがあって今があると思っています。今も感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

上海」という店名の由来

25年前、上海の街がものすごく発展し伸びていたので、それにあやかって名付けました。覚えやすい名前にもしたかったのでね。上海料理の意味はないんですよ。実は店名も奥さんの提案です。

 

そうでしたかー。 オープン当時の時代が分かり歴史を感じる由来ですね。そして内助の功!素晴らしいチームワークですね。

そんなこんなで陳さんの麻婆豆腐が出来上がりましたー! ピーシェン豆板醤と四川豆板醤を使用した本格派!! 他にもあまり聞き慣れない調味料が色々入ってますよ。
辛い!けどまた食べたい!そんな美味しさです。麻婆好きさん必見です!

他にもおすすめを教えていただきました。

 

 

上海のおすすめはこちら!

スティックエビ春巻き(4本)682円
パリパリの皮に包まれたプリプリのエビが詰まった春巻き!この食感が たまりません!! スティックサイズが食べやすく子供が大好きなメニュー。スナック感覚でお酒のアテとしても人気です!

 

エビのマヨネーズソース 891円
特製マヨネーズソースを使用!プリップリのエビとソースの相性抜群です!ほぼ全員が頼むくらい定番人気のメニューです。

 

 

夜鳴きそばもあるよ!

名前を聞いただけで反応する方もいそう! 昔屋台で食べた、懐かしくて美味しいあのラーメンを再現されたそうです。もっと素朴に!胡椒が足りない! チャーシューもっと薄く!などなど何度も試作を積み重ねて完成した逸品だそうです。次回はこれ食べてみたい!

そして、気になってたあのメニューのことも聞いてみました。

 

 

変わり種メニューの真相

橋本丼パート8

「橋本丼パート8」てなんやねん!?って、少し前から気になってたのですが・・・

これは、元コックの橋本さんがまかないを作ってまして、アルバイトの子が「橋本さん今日のまかないなんですかー?」「丼やー!」「わー橋本丼やー!!」ってアルバイトの子たちが喜んでたんです。橋本さんが作る丼が人気やったんですよね。

そして、その頃に週替わりで「丼シリーズ」をやってたんです。橋本丼パート1からパート15までいきましたね。その中でもパート8が一番人気やったんです。天津飯のご飯が炒飯の丼。その名残でパート8をグランドメニューに入れました。

 

 

下地さんのマーボー炒飯

続いて、下地さんって誰なん?て話ですが、

泉尾工業近くの、中山さん行きつけの美容室のオーナーが下地さんでした。

ある時、「マスター!チャーハンに卵乗せて麻婆豆腐かけたら美味しいよー」って教えてくれたそうです。作ってみたら美味しくて、出してみたらほんまに人気が出て、それから今は定番メニューとなってるそうです。下地さんにはちゃんとお礼もされたとか^^

話を聞けば納得!! いや、そのまんまのネーミングすぎですが、メニュー化される過程がやっぱ面白いです。

 

 

ランチもおすすめ!

ラーメンセット(小)を注文してみました!

ラーメンは醤油or塩、一品料理は・ミニスブタ、ミニ八宝菜、ミニカラアゲ、ミニエビ天から選べます。ラーメンも一品もハーフサイズで、ちょうど良い量で色々食べれるのが嬉しいです。と言っても思ってたよりはボリュームありです。

 

 

レディースランチやチャーハンセットも、単品も色々あります。

 

 

日替わり定食はこちら

なんと!給食の献立表みたいに、毎日のメニューが分かる!!! この気遣い嬉しすぎますね。日替わりでお得にいただけます。

昼も夜も、とにかくメニューが豊富で、季節の期間限定メニューもあります。
いつ来ても、いろんな料理を楽しめる、そんなワクワクが詰まったお店です。

 

 

店内のミュージックにもこだわりが!?

昔から洋楽が好きで、それもあって店内は少し控えめで、原点のビートルズとかカーペンターズとか、馴染みのある曲をチョイスして流しています。

おっちゃんになったら自分も演歌聞くんかなーと思ってたんですけど、好きなもんは変わりませんね。今でもボンジョビとか好きですし。学生の頃はバンドもしていたんですよ。モテたいと思って笑。だいたい不純な動機ですが。まあそれは余談ですが、

食事をしながら、少しでも楽しい気分になっていただけたらいいなと思っています♪

 

 

これから、どんなお店を目指したいですか?

これはスタートの時からですが、上海に来てお客さんに元気になってほしいと思っています。

最近は、コロナ禍の中で不安や心配を抱えていらっしゃる方も多いと思いますが、癒される接客と美味しい料理で明日への希望を持っていただき、いつもみなさんに元気を与えられる、そんなお店を目指しています。

(写真右:オーナーの中山さん 真ん中・左はスタッフさん、なんとご夫婦で働かれています!上海ファミリーですね♪ )

 

 

取材を終えて

初めてお店に入った印象は、めちゃ広いお店!でした。それは勝手に町中華をイメージして入店したからなのですが。というよりは、ほんとに幅広い年齢層が楽しめる中華レストランですね。メニューも商品開発も、スタッフさんもいろんな気遣いが嬉しいお店です。

お話を聞けば聞くほど、オーナーの人柄で周りに人が集まってきてるんだなーって実感しました。スタッフさんも、結婚して一度やめたけど、子供が大きくなったからまた戻ってきたり。元々働いてたパートさんが「うちの息子働かせてー」とか、学生の時バイトしてた子が「妹がバイトしたいと言ってるー」とか、そうやってスタッフさんも集まってきてるんだそうです。そんな戻れる場所があるって最高ですよね。

曰く付きの物件の話は今となっては笑い話。なんとかいろんな困難乗り越えてきた中山さん、さすがです。

これからまたメニューをリニューアルされるそう。どんな料理が出てくるのか、またまた楽しみです。みなさんもぜひ足を運んでみてください。もちろんテイクアウトもご利用いただけます。

■前回の記事はこちら

 

 

【お邪魔したお店】
チャイニーズキッチン 上海
住 所:大阪市大正区千島1丁目18-12(大正駅より徒歩15分/大阪シティバス 南泉尾下車徒歩3分)
電話番号:06-6555-0039
営業時間 :
月~金  11: 20~15:00(L.O.14:30)/17:00~22:00(L.O.21:30)
土・日・祝 11:20~22:00(L.O.21:30)

■駐車場有り(店の真裏に4台)
■1階32名様、2階お座敷約40名様まで

Nishiura

大正区研究中のライター西浦です。
大正区の魅力を楽しく分かりやすくお届けしていきます。

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