名物は今も変わらずハニードーナツ!大正区で50年続く老舗のパン屋さん【窯出しぱん工房 ロンパル】

こんにちは!ライター西浦です。

大正区のパン屋さんといえば、みんなが「昔からよう知ってるー」と口を揃えて言うお店があります。

大正区の方は、ここのハニードーナツを食べて育ったと言っても過言ではない!そんな老舗のパン屋さんを取材させていただきました。

 

大正駅から大阪シティバスで約10分、千島バス停から徒歩4分の場所にある複合商業施設「千島ガーデンモール」の中央ゲート前にあります。

 

「窯出しぱん工房 ロンパル」さん

1971年創業、今年50周年を迎えた地域密着型のパン屋さんです。

むかしむかし「ロンパールーム」という子供向けのテレビ番組があり、そこからロンパルと名づけられました。「子供が喜ぶ栄養たっぷりのおいしいパン作り」が原点なんだそう。

 

バラエティに富んだパンがずらり

とにかく種類が多くて、選べる楽しさが半端ないです。店長さんも数えきれないというくらい次々と焼き上がってきます。11時くらいが一番揃ってるんだそう。ざっと60種類以上はありますね。ほとんどのパンが100円代というリーズナブルさも特徴です。

 

 

サンドも具がぎっしり!ガッツリ系からプチサイズまであるのは嬉しいですね。

 

 

オーソドックスなパンが人気

クリームパンといえばこの形ですよね。とろ〜り自家製カスタードクリームはちょうどいい甘さで、また食べたくなる味です。

他にも、カレーパン、ショコラ、メロンパン、など定番のパンが昔から変わらず人気なんだそうです。

 

 

なんと、食パンだけでも7種類あります!

日本人の食パン文化は根強いですよね!もっちりからサックリまでどれがお好みでしょうか。

■贅沢食パン(蜂蜜、フレッシュバター、生クリームを入れた高級食パン)
■食パン工房
■四角のたいしょう
■お山のたいしょう(もっちり湯種)
■ぶどう食パン(湯種生地にレーズン入り)
■天然酵母食パン(噛むほどに味わい)
■窯出し食パン(焼くとサックリ)

 

フランスパンは外国人が買いに来る!

え、外国人!?ってなりましたが、この千島辺りは外国の方も多く、必ずフランスパンを買われるそうです。絵に描いたような話で思わず笑ってしまいました。

ほんのりと酸味のある生地に噛むごと甘みが出てくる天然酵母のパン、ライ麦パンは食物繊維と栄養が豊富です。

 

これ食べてみて!というオススメ商品を教えていただきました

TVでも紹介された「蜂蜜いちごとクリームチーズのライ麦パン」

一度味わってほしい!というのが分かります。食感のあるいちごとクリームチーズの組み合わせは最高ですね。ザクザク感がとても新鮮!この価格は破格な気がします。

 

最近では、塩パンdeあんバターもよく売れてるそう。甘じょっぱいにハマりますよね。

 

 

お酒に合いそうなパンも充実!

このパンたちを見ただけでワインが飲みたくなってきましたよ。

 

そして、大正区民なら誰もが知っていると言っても過言ではない、、、

 

創業当時からの名物「ハニードーナツ」

(1ケ110円、5ケ540円)

揚げたてのドーナツを棒にさしてサラサラのはちみつをかけるんです!このビジュアルたまりません!

ふわふわもっちりのドーナツは、なんとも言えない食感がクセになります。冷めても美味しいですが、風味が良い当日中に食べるのがベストです!

 

ハニードーナツ誕生秘話を伺いました!

当時穴の開いたドーナツってのがなかったんです。砂糖がついてるのはイメージとしてはあったのですが、当時はみたらし団子の方が人気で、それをヒントに、ハチミツつけたら面白いんちゃう?となり、ドーナツにハチミツをかけて完成しました。改良しつつ今に至ります。

 

ーーーまさかのみたらし団子からの発想だったとは!!ナイスアイデアですね。

そんな美味しいドーナツやパンを作られている店主さんをご紹介いたします。

 

 

 

ロンパル3代目、店長の墫(ばん)さん

大正区生まれ大正区育ちの店長さん。パン屋になりたい!とは思っていなかったそうですが、実家が商売をしてたので、やらなあかんなぁという流れでパンの世界に。

と言ってもパンのことをものすごく勉強されているバリバリのパン職人さんです。

2代目のお父様も初代のおじいちゃんも経営者だったので、がっつり製造から修行してパン屋になったのは、3代目の店長が代々で初めてなんだそうです。そんな歴史ある「ロンパル」さんのことをもっと教えていただきました。

 

ロンパルの始まりは学校給食から

ロンパルの前身は、寿屋製菓というおじいちゃんが作った会社で、学校給食のパンを作っていたんです。

おじいちゃんは元々漁師だったんですが、それが嫌で家具職人になり、戦時中に作った鍋の蓋が有名になったんです。それがきっかけで、戦後に「脱脂粉乳を扱わないか?」という話をいただき、会社で脱脂粉乳を扱うことになり、そこから給食のパンを作ることに繋がりました。

 

 

大阪万博の翌年に親父が「ロンパル」を作りました

最初は学校給食のパンだけだったんですが、その後、1970年の大阪万博に出店したことがきっかけで「ちょっと新しいことやろうか」と、1971年に小売のパン屋さんを始めたんです。昭和40年代はベーカリーショップがなかったんですよね。そこからロンパルが始まりました。

昔は大正区でロンパルが最大4軒ありましたが、商店街の敗退に伴い撤退し、現在はガーデンモールの1店舗で続けています。

 

ーーー あの万博に出店って! すごいことですよね!!そして歴史を感じます。パン屋さんって昔からあるイメージでしたが、当時は珍しかったんですね。

 

 

店長はどこで修行されたんですか?

東京のフロインドリーブというお店で修行しました。

親父がNHKの朝ドラ「風見鶏」を見て、モデルとなっていた神戸の「フロインドリーブ」というパン屋さんを知ったのがきっかけで。東京にもお店があるということで修行に行きました。東京に行きたかったのでね笑。本格的なドイツパンを日本に広めたお店です。

その後、大阪に帰ってきて、ロンパルで働きながら、福盛 幸一という先生のパン教室に通って勉強していました。

原点はフロインドリーブですが、今のフランスパンや天然酵母のパンは、福盛さんの影響が大きいですね。面白い先生で色々教えてもらいました。

フランスパンが一番何も入れないんですよ。粉と塩とイーストだけなんです。だから奥が深い。それが基本で、そこに色々加えていくという感じです。

 

ーーー朝ドラのモデルになったお店で働くとか、きっかけのスケールがでかいですね!!店長が東京に行きたかったという好奇心もおもしろいです。

フランスパンとドイツパンの要素が詰まってるんですね。 そして驚いたのは、パン生地は10種類も作っているということ。それぞれ使い分けているそうですが職人お2人でこの種類の多さにビックリ。手際の良さも印象的です。

 

 

定番と話題の新作を取り入れています

土日限定で、マリトッツオ(260円)も販売してます。定番だけではなく、話題のパンも研究し、その時流行っていることを取り入れています。

 

ーーーマリトッツオは店長の奥さま作なんです。 たっぷりの自家製マスカルポーネ生クリームはラム酒もきいてます。ハチミツと牛乳のクリームが隠し味になった手の込んだ逸品!

すぐに食べたかったので、お店の前のテラス席でいただきました。もう1個食べられるくらいの軽やかさでめっちゃ美味しいです!「あのパン食べてみたかってん」という流行りのパンも買いに行けるのは嬉しいですね。

 

 

これからどんなお店にしていきたいですか?

(3代目墫さんご夫婦)

基本的には今のパターンは変えずに続けていきたいと思っています。ここは長いことやってるから、気を使わんでいい店やと思うんです。

子供連れの若い方も、年配の方も、毎日でも気軽に来ていただけるお店を目指しています。

 

 

取材を終えて

昔からあるいつものお店、懐かしいパンもあって流行りのパンもある、子供が好きなキャラクターパンもあって、いつの時代も家族みんなで楽しめるお店なんだなぁって思いました。

大正区でロンパルのハニードーナツを知らない人はいない、というくらい、子供も大人も大好きなドーナツ、食べた瞬間に人気の理由が分かります。地元の方に教えていただき、初めてハニードーナツを食べた時の感動は今でも覚えてます!!食べたことない方、是非この感動を是非味わってくださいね。

10ケ以上はご予約がオススメです!

 

【お邪魔したお店】
窯出しぱん工房 ロンパル
住所:大阪市大正区千島1-23-115  千島ガーデンモール 中央ゲート前
(大阪シティバス「千島」下車徒歩5分または、「千島団地前」下車すぐ)
電話番号:06-6554-3526
営業時間:7:30~19:00
定休日:水曜日

Nishiura

大正区研究中のライター西浦です。
大正区の魅力を楽しく分かりやすくお届けしていきます。

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