手で作ることを子供たちに伝えていきたい…神のような【紙細工師ひこかみ様】に密着!

こんにちは!大正Laboライターの西浦です。

先週お邪魔した、泉尾商店街に響くクリスマスソングを聞いて、年末が近づいていることをやっと実感しています。

 

イズオ ウェルカムイルミネーション

泉尾商店街では「イズオ ウェルカムイルミネーション」というイベントがあり、その中の「ウェルカムマーケット」に出店されていた紙細工ひこかみ氏のワークショップにお邪魔させていただきました。

タイミング悪く自粛要請期間に入ってしまいましたが、商店街側も感染症対策をしながら、頑張って開催されていました。

イルミネーションは12月18日に点灯されるようです。

 

 

「紙細工ひこかみ」さんこと、坂口雅彦氏

大正区生まれ大正区育ちの坂口さん。幼少の頃から紙工作が大好きだったそうです。いつも笑顔いっぱいで、集まる人たちの心に灯をともし元気をくれる楽しいお方です^^

 

紙細工師の生い立ち

大正区の泉尾工業高校出身。元々紙箱の設計士として印刷屋で13年間お勤めされ、その後独立して商品パッケージの設計をされていました。

何年か経った頃からパッケージの展開図もデジタル化が進み、データを各メーカーが持つようになったそうです。その影響と景気とバブルのあおりを受け、設計の仕事が一気に仕事が減ってしまったそうです。

この先どうやって生きていこう?と思って悩みましたが…自分のできる技は「紙細工の設計図」ということで、1999年に紙細工屋としてスタートされました!

最初は、手作りの紙細工を縁日でやっていました。やってるうちにスポンサーがつき商品化に至ったそうです。ダンボールででっかいシーサーを作ると県人会の方とも仲良くなり、「持ち帰れるシーサーもあったらいいな!」「太鼓も作ってほしい」など、色んなご縁があり広まっていきました。

大正区を拠点に、商業施設や舞台、子供劇団の空間演出で、大きなアート作品やインスタスポットを作られたり、ワークショップをされています。

 

苦しくても続けた理由

景気のあおりで暮らしも大変な時期がありました。この先どうしようかと思っていた時に泉尾工業高校の恩師に「手で作ることを子どもたちが忘れたら、工業が衰退してしまう。暮らしもあるけど、なんとか続けろ」と言われたのがきっかけです。意地になってやってたら、今こういう風にやらせてもらえるようになり、頑張ってよかったなあと思えました。

色塗ったり、手で組んだりする機会は本当に減ってますしね。子供たちのためでもありますし大切なことですね。

その熱い想い、坂口さんの人がらを感じます。素敵すぎです。

 

今年のイベントはことごとく中止

いつもなら、いろんなイベントに飛び回っているところですが、今年のイベントはほとんどが中止になってしまいました。

毎年夏に大正区で開催されている「エイサー祭り」では、紙細工のシーサーと、パーランクーのワークショップが定番だったのですが、それも中止に。

大きいダンボールのシーサーの組立体験、ライブをやりたかったのですが・・・

そんな中、年内最後に依頼があったのが馴染みのある泉尾商店街のイベントでした。今年は仕事ないと思ってましたが年内最後にできてよかったです。

 

私も坂口さんの紙細工を見てみたかったので、イベントが開催されてとても嬉しかったです。

 

子供の頃から馴染みのある泉尾商店街

坂口さんは小さい頃からこの泉尾商店街には馴染みがあるそうです。ヒカリ食品でコロッケを買ったり、お母さんとお買い物し、八島模型店でおじちゃんにプラモデルのレクチャーを受けてたとか。

お買い物で大人しくしてたらプラモデル屋に連れってってくれたんだそうです。そんな楽しみがあったんですね。そのエピソードにほっこりしました。

この頃からすでに設計の脳になっていたのでしょうか。今のお仕事も「紙のプラモデル」ですもんね。

 

 

今年最後のワークショップ

かわいこちゃんたちが紙細工のシーサーを組み立てたり、パーランクーに絵付けや色塗りして作っています。

「なかよシ〜サぁ〜」作ります

ノリもハサミも必要でなく、キットから切り離して、折って、差し込んで作れるのがいいですね。組み立てたら、ぬりぬりして、お化粧して、マイシーサーに仕上げます。シーサーのシッポも忘れずにね。

沖縄シーサーの意味と由来

2人のシーサー、どこが違うかな?

お口が閉じてるのが女の子のシーサー、お口を開けてるのが男の子のシーサーです。

女の子のシーサーは、お家にあるお宝とか幸せをお口綴じでしっかり守る。男の子のシーサーは、お魚とかお金をいっぱい稼いでくれて口の中に入れて持って帰ってくれるのです。

その男の子と女の子が1つ屋根の下で仲良く暮らすとそのお家は幸せになりますってのがシーサーなんだそう。

 

パーランクー

「パーランクー???」と言われても、全然ピンときませんでした笑

エイサーに使う手持ち太鼓だそうです。「パーランクー」の段ボールキットの打面にカラーマーカーで絵付けしてオリジナルのパーランクーを作ります!

 

仕上げは坂口さん! 強度を高めるために、表明に透明のテープを貼り、周りは赤色の布テープで仕上げます。エイサーで使うパーランクーは赤色なんだそうです。

 

 

内側が返りになってて、掴みやすくなってるのはhokokamiさんの商品だけのオリジナルだそうです。

 

 

完成したパーランクーを叩いてみます^^ いい音いただきました!!

 

姉妹で2つのパーランクーが完成! お揃いの洋服でお揃いのパーランクーに夢中! めっちゃ可愛いですね。

 

パーランクーのキットはAmazonでも販売中!

 

 

こちらの可愛い禰豆子ちゃんたちも、素敵な作品が完成!! 色とりどりでナイスセンス! 笑顔に癒されました^^

 

干支の紙細工

来年の干支は「丑」

この立体の展開図が坂口さんの頭の中で組み立てられたんですね!すごい!

 

最初は平面図です。こちらもハサミやノリを使わず組み立てれるのでお手軽でいいですね。と言っても指先使うので、ちょっと細かな作業です。大人の脳も活性化されますよ!

 

 

手作りゲームコーナーも

子供たちが楽しんでる姿を見るのは嬉しいですね。

 

ボーリングころころ、輪投げ

ボーリングころころや輪投げして、お菓子をもらう。いつもはお菓子のつかみ取りがあったそうですが、今年はできず残念です。お姉ちゃんやお兄ちゃんが紙細工を作ってる間に、作るの難しい年齢の子供たちに遊んでもらえるようにとの思いでゲームが作られています。全てダンボール!昭和感があってぬくもりが感じられます。ペイントの色合いもかわいいですね。

 

ピンボールに挑戦!

(こちらはアメリカ製のキットに盤面を仕上げたものだそうです)

意外とやったことがなかったピンボール、めっちゃたのしー! 一瞬にしてハマりました。上手いやん!と言われて調子に乗り、大人気なく夢中になってました>< 占領してスミマセン。

100円でこんなに遊べるって最高!

 

最後に

スマホやゲーム機全盛の今だからこそ、あえて紙で遊んで欲しい! 今回お話を聞いて、実際遊ばせてもらって、そう実感しました。もっと身近なところに楽しいことがあるよっ。

工業が衰退してしまわないように、坂口さんの想いがもっともっとたくさんの子供たちに届いたらいいなあって思いました。もちろん大人も懐かしみながら!かなり夢中になるはずです!

 

 

【お問い合わせ】

紙細工ひこかみ

住 所:大阪市大正区千島

電 話:090-1910-6986

Nishiura

大正区研究中のライター西浦です。
大正区の魅力を楽しく分かりやすくお届けしていきます。

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